<草月流で磨くビジネススキル>指導力を発揮するいけばな
いけばなをする時には、
『この花で何を表現したいのか。』
『どこが魅力的だと思っているか?』
『ほんとうに花はこの位置がベストなのか?』
自分自身でも出来上がった作品を振り返ってから、先生のご指導をいただきます。
すると先生から、
『どう感じたか?』
『どこが魅力的か?』
『あなたはどうしたかったのか?』
『どこを直すと、◯◯が良くなる』
…というアドバイスをいただけます。自分自身でも気づかなかった良かったところは、素直に受け取り、改善点は次回に生かします。
私がご指導する時も、同じように心を配ります。
ご本人の思いや、チャレンジしたことを伺い、それを踏まえて、作品全体の印象、魅力的なところをお伝えします。その上で、必要に応じて枝を直し『こうしたらここが、このように変わる(良くなる)』といったアドバイスをさせていただきます。
技術的な指導も大切ですが、まずはご本人の思いを受け止め、言葉にして伝えること。そして、具体的に手直しする前と後の変化を目で見てわかるように伝えることを大事にしたいと考えています。
生徒さんが成長できるようにするためにも、自分自身の指導力向上のために以下のことに尽力しています。
◆ 言葉にして伝える力
◆ 言葉にならないものを花で表現する力
◆ 素直に批評を受け入れ失敗を恐れない心を磨くこと
年を重ねたせいか、人を育てる、導くとは、そういう努力の積み重ねなのだと改めて感じています。
ビジネスの場面でもリーダーシップをとる方は、同じように感じられているのではないでしょうか。いけばなを通して、何か新しい視点を持ち帰っていただければ幸いです。
ビジネスコミュニケーションプログラムでは、花をいける時間に加え、ご自分の花を言葉やデッサンで伝える時間や、周りの人の作品を観て感じたことを表現する時間もじっくりとり、コミュニケーション力を磨いていきます。職場内研修や、新人育成研修にもご活用ください。