あなたが生けた花には何がみえる?
・・・なんて、キャッチーなタイトルをつけてみました。
シンキングタイム!
正解は、「あなたが見えます!」はい。丸裸です(笑)いろんな方の作品を拝見したり、お稽古やワークショップでご指導していると、お人柄や思いが伝わってきます。
技術云々ではなくその人そのもの、本質が現れます。それが、「いい」とか「悪い」でも「上手」「下手」でもなく、「あなたそのもの」・・・です。
そして、作品を前にして、ご本人とお話しすると、その作品に対してのご本人の思いも、私に対してどのくらい心を開いてくれているかもわかります。
作品に対して満足していなかったり、私に対して心を開けていないときに、その人の思いにそうように、そっと「ほんの少し」修正をすると、「わぁ、そうしたかったの!」と満面の笑みを浮かべてくださいます。
自分でも気づかなかった、気づいてはいたけれども表現できなかった自分に出会えた。
そんなとき、心がふと緩み、少し心が近くなるのです。
一度、私と花の前で自分が出せるようになると、次からはさらに良い表現(つまり、本来の自分)が出せるようになります。初心者の方でも、その日のうちに、もう一度いけ直すと、格段に上手に(素直に)なられます。そして、晴れがましいお顔でお家に帰るのです。そのるんるんした後ろ姿をみれるのがとっても嬉しいです。
今まで、自分の心の中にしまっていたこと、自分でも気づかなかった、ご自分の本質を発見できると、人間はブレない芯ができ、強くなれます。
すると、普段の生活の中でも、必要以上に虚勢を張ったり、着飾ったり、謙遜しすぎる必要がなくなり、よりシンプルに、素敵になれるのです。
本来の自分でいられると、人に対しても自然体でいられるようになり、楽になります。いつでも、誰とでも自然体。だから、相手も心を開いてくれやすい。いいコミュニケーションの輪が広がります。
日常生活の中でそこに気づくのはなかなか難しいけれど、いけばなをしていると、「自分の良さや本来の自分を誰かに引き出してもらう」のではなく、自分自身で気づくことができます。私は植物(花や枝)を動かしているのであり、あなたを動かしません。でも、植物が代わりにヒントをくれるのです。だから、「人に導かれた」のではなく、自分自身で気づけるから、腑に落ちます。
自分自身が花に現れるというのは、そういうことなのです。自分の本質に出会えると、人の本質を見抜くことができます。
注!私はスピリチャルな能力をつかっていないので、前世や後ろにいらっしゃる偉い人は見えません。
植物と人間の橋渡し役です。