落としどころをつくらない
今日は、月に一度の、『自由なオハナ』の日。
毎回、4名のご参加です。今日のお花は、
シャクナゲ、ラナンキュラス、スターチス、チューリップ、レザーファン。
いけばなプログラムですが、持ち帰りやすさと、何より、自分で安全に楽しくできることを優先して、アレンジ用のハサミや、吸水スポンジを使います。
出来上がりは、こちら💁
「自由なオハナ」では、みなさんに好きな様に楽しんでもらいたいので、見本は作りません。
なので、花を差す順番も、長さも、数もそれぞれ。お渡しした材料を全部使わない方もいらっしゃいます。
初めてお手伝いに入るスタッフは、つい『その枝は長すぎますよ!』と声をかけたくなります。
でも、自分で長すぎると思ったら切るし、これでよい、と思ったらそのままいけてもらいます。
この作品は、私は何も手直ししてません。でも、長さもボリュームも、お花のイキイキとした表情もとてもステキです。こちら、男性の作品。最初は私に対して、『この人、信用して大丈夫かいな⁈』と、警戒モードでしたが、半年ぐらい続けてきたら、だいぶ心を許してくれた模様。やはり、信じて任せることが、信頼関係にも繋がるのだなぁと実感しています。
落としどころをつくらない
プログラムや課題を実行する時は、たいてい、そのプログラムのねらいや目標をつくります。そしてそのねらいや目標を達成するために、支援者や指導者は行動します。もちろん、個人の計画は本人も交えて作るので、個人計画は本人の希望でも、集団の中では中々難しい。
ご本人の「これやってみたい」を取り入れると、全体のねらいが達成できない・・・という時には、本人に諦めてもらう様に、説得したり、落としどころを作って、なんとかそこに収まる様にするでしょう。
なので、せめていけばなの時間はご本人の思いを最優先にしたいと思っています。
それができるのは、いけばなは個人作だということと、誰がいけても、必ず最後は「あぁ満足!」と感じてもらえるのがわかっているからです。これは、支援が必要な人だけでなく、子どもに対しても、職場や地域活動でのチーム作りにも言えることです。
育児や支援、指導、リーダーシップをとっていると、ついついコントロールしやすい様に声かけをしたり目標を設定してしまいます。確かに、指導の目的を達成したり組織を動かすためにはそれは大事。でも、時には落としどころを作らず、本人の意思を信じて見守る時間を作ってみてはいかがでしょう。目標を設定しない方が、自由に軽くハードルを超えられることがあるのです。
信じて任せたら、自分勝手になったり、サボったりするのでは?と思っているうちは、まだ信じきれてません。かなり怖いけど・・・思い切って、相手(自分)を信じきる・任せることで、想像つかなかった世界にジャンプできるのだと思います。
とは言え、いきなり相手に任せるのは勇気がいりますね。普段の忙しい時間に、相手の力を信じて待つ・・・余裕は、そう簡単には持てません。(私、実感がこもってます)
ちょっと日常生活で、いきなり本人の力を信じるのは難しいなぁという時には、「自由なオハナ」「お花DEお話し」にいらしてください。きっと「あら、こんな素敵な才能があったんだ!」と相手の良さ・自分の良さを発見できますよ。