三部作

先週の華道展には、たくさんの方に興味を持っていただきありがとうございました。

一昨年から出展し始め、その度に構想を練ったり、準備をしたり、妄想したり・・・毎回、楽しいエピソードやどきっとすることがあります。自ら試行錯誤して体験することで身についたり、壁を乗り越えられると感じる日々です。

 

お気付きの方もいらっしゃるかと思いますが、昨年の夏・今年の春そして、今回の夏の作品で三部作にしてみました。

 

最初は「アリアム昇竜」(大きなポンポンです)を生で仕入れました。ゴールデンスティックの小さい黄色と一緒に、大小ポンポンでポップに。
華展終了後から、天日干しすること半年。カラッカラのお天気にはお日様に当て、空気が湿ってくると慌てて取り込む、梅仕事のような日々。


半年以上、私の寝室に、ぶら下げられていました。(起きると頭の上にこんな人たちが〜)

 

そして、春にはドライになってお目見え。花器も鉄でシャープに。合わせるお花(葉っぱ)も、スティールグラスという、まさに針金のようなシャープなラインが特徴な素材で。

 

そして、今回。一緒のお席の方と相談して、器も目立たせずに素材メインにして直線と曲線で軽やかに楽しく。

いける側の人間としては、そんな思いをちょっぴり抱きながら、お花さんの声をお届けしてまいりました。

 

 

なぜ、華道展に出展するか?

出展する人によって、出展する場(会)によってもその動機や目的は様々です。
ビジネスモデルとしては、出展したからといって、有名になるわけでもなく、何か売りたい商品(サービス)を宣伝するでもなく、ギャランティーをいただけるわけでもなく。「よいご趣味をお持ちですね〜(お金にならないことをするなんて、なんてくだらない。売ること・サービスを作りなさい)」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

でも、こういったどなたでも入りやすい、百貨店などでの華道展や、公共の場へのディスプレイをすることで、「今までいけばなに出会ったことがない」方が、自然に「いけばな」に出会える大事な機会になる。

そのために、私は「なんだかすごくワクワクする♪」という気持ちをちょっぴり仕込んで作品を出展しています。

 

 

いけばなを見て「ほ〜お花があると、空間のイメージがこんなに変わるんだ!」と驚いたり、作品から訴えてくるメッセージ(印象)に心動かされたり。

 

絵や音楽も、本や動画で観たり聴いたりするのと、本物をライブで味わうのでは違いますよね。やはり生は心や体に直接響くものがあります。絵具の匂いや筆の息遣い、作家さんや演者さんの魂。いろんなことを直接感じるからこその感動がある。「いけばな」にもそういう力があるということを体感していただきたいのです。

時には、松田優作さんばりに、「なんじゃこれは〜〜〜!!」っと感性をかき乱されるようなこともやってみたいな。(お花さん次第ですがね。)

だから私は、花の持つ力やメッセージをドキュンと真っ向勝負で伝えられる場で「いけばな」をいけていきます。

 

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〜いけばなと日本産アロマによる空間創出〜<studio洸枝> 石塚喜三枝